内容紹介。
「全部実話です(笑)」──吾妻
突然の失踪から自殺未遂・路上生活・肉体労働、アルコール中毒・強制入院まで。
波乱万丈の日々を綴った、今だから笑える赤裸々なノンフィクション!
カバー裏にシークレットおまけインタビューが掲載されています。
「Disappearance Diary」米アマゾン
★★★★☆面白い実話漫画。 2009年6月12日
DoggyDawg
これは漫画家の3つの冒険(実話)を描いた物。
まず1つめ。
仕事に疲れた彼はあっさりと仕事を放り出して路上生活を始めてしまう。
公演で眠り、食べ物を探してゴミ箱をあさり、シケモクを吸う。
決して陰鬱などではなくシンプルで悪くない生活だ。
現代の日本を描いていて面白く感じる。
次に2つめ。
彼は建設関係の仕事に就く。
さらになんとガス配管の資格まで取得してしまう。
そしてゆっくりとではあるが再び漫画を描き始め、創作活動をする人間が悩まされる問題に彼もまた直面する。
彼はアルコールに手を出し、飲んで飲んで飲みまくっていく。
最後の3つめ。
飲み続けたあげくにとうとうアルコール依存症で精神病棟に入院する事になる。
繰り返すが決して陰鬱な物語などではなく、魅力的な話なんだ。
この本では日本の別の面が見られるので好きだ。
自販機から酒を買い、床にマットを敷いて寝て、蕎麦を食べ味噌汁を飲む、そして漫画についても沢山描かれているんだ。
★★★★☆現実逃避願望成就。 2010年6月11日
Joseph A. Maurer "J.A." (The Americas)
スタン・リーとスティーヴ・ディッコの「アメイジング・スパイダーマン(The Amazing Spider-Man)」、クリス・クレアモントの「Uncanny X-Men」、吾妻ひでおの「失踪日記」、これらは現実逃避の物語だ。
マーベルが厨二病で現実から逃避するのに対して、吾妻の自伝コミックは現実的な大人の責任逃避を描く。
ホームレス生活、アルコール依存症、リハビリといった吾妻の仕事からの逃避歴が「失踪日記」に描かれている。
概要を見ると陰鬱な回顧録なのかと思われるだろうが、そうではないんだ。
「失踪日記」は悲しみや哀れみ等とは無縁のコメディであり、吾妻自身が作品中で次のように書いている。
「この漫画は人生をポジティブに見つめ、なるべくリアリズムを排除して描いています」
その通りに描かれていて、どんな事が起こってもその荒唐無稽さは描いても決して悲劇としては描かない。
アルコールや食べ物を探すのは宝探しのように。
強制入院させられる場面はコメディのようだ。
暴力的に入院させられる場面がたった1コマと2つの擬音だけで表現されている。
この軽いノリの自伝にはもちろん欠点もある。
あまり深く掘り下げて描かれていない事だ。
もう少し深く突っ込んだ内容にしても良かったのでは。
例えば吾妻は再三妻を置いて失踪している。
おそらく傷に触れるような話を「失踪日記」で描いたのは罪滅ぼしのつもりもあったんじゃないか。
だからこそ反響を呼ぶ本になったわけだが。
「失踪日記」とはどんな本か?
一人の男が社会から何度も逃げ出す話を楽しげに綴った物だ。
それは我々が選べなかった選択肢なのだ。
仕事を投げ出して逃避してみたい願望は誰にでもある。
以上。
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